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マインドフルネス関連にかぎらず、その時に思ったことを自由に綴っています


カルト幹部体験記 第25話 支隊副長職拝命
(第1話はこちら) 2000年7月26日。昨年末より務めていた班長職より一つ上の位である支隊副長職を拝命する日がやってきた。 班長職を拝命して以来、わたしは文字通り寝食を削り活動に没頭してきた。一日の平均睡眠時間は2~4時間。少ないときは15分という日もあった。...


カルト幹部体験記 第24話 広がってゆく世間との感覚のズレ(その4)
(第1話はこちら) 「わかりました」。わたしは少し口調を和らげた。「わたしがあとできることは、将来ことが起こったときにあなたが気づけるよう、言い切ることだけなのかもしれません」 彼女の目からは、生気が感じられない。もう疲れ切っているのだろう。...


カルト幹部体験記 第23話 広がってゆく世間との感覚のズレ(その3)
(第1話はこちら) 「Wさん、お子さんいらっしゃるって言ってましたよね。おいくつですか?」わたしは言う。 「えっと、3歳だけど。それが何か?」彼女の声は少し苛立ちを含んでいる。 折伏(勧誘)を始めて2時間近く経っている上、彼女はわたしの、仏法を試さないか、との提案を二度断っ...


カルト幹部体験記 第22話 広がってゆく世間との感覚のズレ(その2)
(第1話はこちら) 「はい。運です。運は環境的に守られることです。そして生命力とは、言葉通り、生命の力です。逆境の時はそれを切り開き、順境の時はその状態を存分に楽しむ力です。これら二つが相まって始めて、本当の意味で幸福になれます」...


カルト幹部体験記 第21話 広がってゆく世間との感覚のズレ(その1)
(第1話はこちら) 登用試験も終わり、さらに顕正会の活動に没頭すればするほど、世間との感覚のズレが大きくなっていった。 多くの人は、学生であれば平日は学校に通い、週末は遊び、社会人であれば平日は働き、週末は休むなり家族と過ごしたり遊んだりするだろう。...


カルト幹部体験記 第20話 登用試験
(第1話はこちら) 子どものころから、わたしは興味のあること以外、勉強するのが大嫌いだった。 小学生のころはよくF(日本の通信簿で言うところの1)を取って、親にこっぴどく叱られた記憶がある。 これは今でもそうだ。人に言われたからやる、というのは苦痛でしかない。...


カルト幹部体験記 第19話 広布御供養
(第1話はこちら) 1999年12月。顕正会で活動し始めて4ヶ月目にして最初の年末。20歳のわたしの心の中は、日本を救う戦いにいよいよ命をかけるのだ、との思いでいっぱいだった。 先の総幹部会で班長になり、わたしは名実ともに、顕正会の幹部であると言えるようになった。...


カルト幹部体験記 第18話 初めての総幹部会本番、班長職拝命
(第1話はこちら) 数日後、初めて総幹部会本番に参加する日にして、班長職を拝命する日がやってきた。 日中はいつものバイト先で働いたが、頭の中は夜のことでいっぱいだった。 班長……か。格好いいな、と心の中で思っては、ニヤける。あまり仕事に集中できない。...


カルト幹部体験記 第17話 班長職拝命前夜
(第1話はこちら) 1999年11月後半、午前0時近く。埼玉県朝霞市。 わたしとKは、Kの紹介で始めたアルバイト先の建物前にいる。 「いやあ、本当良かったよね! これでシャノンは今月7名の入信者を出したってことだよ」。Kは誇らしげな笑みをたたえて言う。...


カルト幹部体験記 第16話 組長職拝命
(第1話はこちら) 日曜勤行に参加し、その後、常盤台公園で待っている隊長のもとへ、Kとともに向かった。 組長辞令を受け取る日がついに来たのだ。 遠くからわたしたちの姿を発見した隊長は、大きな笑顔で嬉しそうに手をふってきた。...
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