カルト幹部体験記 第35話 SD支隊長に教義上の疑問をぶつける(第1話はこちら) SD支隊長は、高校生中心の、一●隊の中で最も若い支隊だった。 私は、副長になって間もないころにある高校生を引きついで一緒に活動していたので、高校生の扱いに慣れていた。そのため、すぐにSD支隊のメンバーとも意気投合した。...
カルト幹部体験記 第34話 清らかな団体?(第1話はこちら) 「お前バールでこめかみぶち抜いてやろうか?」 ある日の日曜勤行後、『清らかな仏弟子』によって埋め尽くされていたはずの仏間の一角に怒号が走ると、静まり返った。 「なめてんのか、って話だよ。誓願(勧誘ノルマ)達成してないのにバスの最後尾だぁ。調子に乗ってんじ...
カルト幹部体験記 第33話 仏滅年代について会長・浅井先生が言及(第1話はこちら) H隊長は電話口でわたしに言った。男子部長に聞いてみたところ、現代の学者連中が言う仏滅年代は、邪宗にとって都合よくするために捻じ曲げられたものである、と。 さらに、そんなことをシャノンは聞いてきているのか、と、不思議に思っているかのようなことも言っていたと...
カルト幹部体験記 第32話 仏滅年代の疑問をぶつける(第1話はこちら) H隊長直下から、わたしはKT支隊に移動することになった。確か、2001年の中頃であったと記憶している。 KTさんは、とにかく物腰が柔らかく、物知りで、やさしさで支隊員を引っ張っていく、古参幹部だった。...
カルト幹部体験記 第31話 H隊長から学んだ諦めない心(第1話はこちら) なんだかんだ、I先輩とは、I先輩の自宅前で落ち合うことになった。深夜1時くらいだったと記憶している。 「おお、シャノン。もう本当しつこいよ。とりあえず、話は聞くから」。眠りを妨げられた感満載でI先輩が家から出てくると、わたしに言った。...
カルト幹部体験記 第30話 H隊長直下で活動(第1話はこちら) Kが支隊長を降格になると同時に、わたしはH隊長直下で活動することになった。 H隊長との出会いは思い出せば懐かしいほど昔に感じる、1999年末。わたしがはじめて日曜勤行に参加した日のことだった。 とにかく明るくて力強い。頼れる隊長、という印象を常に持ってい...