カルト幹部体験記 第45話 脱会を決意(第1話はこちら) 臨終の相について話したあと、何について話したか覚えていないが、最後、こう言った。 「Y部長、Hさん。顕正会をやめます。日蓮正宗に帰伏(入信)させてください」。わたしは深々と頭を下げた。 Y部長とH氏は、まるで全国大会で優勝した甲子園球児のように喜びの声を...
カルト幹部体験記 第44話 顕正会を一刻も早く抜けろ!(第1話はこちら) 成仏の相。 人が死してのち、成仏しているかどうかは、死相を見ればわかる。成仏した人の遺体には、死後硬直が起こらず、唇には赤みが差し、目と口は半開きで柔和な表情になる。特に死後硬直が一切起こらないという点に関しては、明らかに、通常ではあり得ない。...
カルト幹部体験記 第43話 浮き彫りになる暴力体質(第1話はこちら) 「大草(妙観講、講頭)呼んで来い!」浅井克衛男子部長をはじめとした顕正会男子部の中枢幹部が、妙観講本部の玄関に居座り、わめき散らす姿がスクリーンに映し出される。 Y部長のすすめで、顕正会男子部が妙観講本部に乗り込んできたさいのビデオをわたしは食い入るよう...
カルト幹部体験記 第42話 揺れる心(第1話はこちら) 「では、また1週間後の○日、○時、西荻窪駅改札前でお待ちしております」。H氏はそう言うと、公園から一足先に出ていった。 一人残ったわたしは、両手を広げて座っていたベンチに身体をより深くもたれかけると、空を見上げた。...
カルト幹部体験記 第40話 H氏との出会い(第1話はこちら) 2004年1月22日。わたしは支隊長になった。 当時の顕正会の会員数は100万人ほど。 その中で、現役支隊長以上の幹部は1000名ほどであったと思われる。 わたしの支隊は、副長1名、班長4名、組長数十名。それに役職なしを足すと、合計1000名ほどだった。...