カルト幹部体験記 第36話 ネット検索してはいけない
- Shannon N. Smith
- 2018年3月9日
- 読了時間: 2分

(第1話はこちら)
読者様には、先にお断りしておきたいことがある。
ここから先、何話かに渡る内容に関しては、あまり記憶が定かではなく、例えば、今回述べる出来事が起こったのは、2000年だったかもしれないし、2001年か2002年か2003年であった可能性もある。
少なくとも役職としては副長以上だったことは間違いないのだが。
どうかご留意いただき、読み進めていただけたら幸いである。
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ある日、何気なく、ネット検索していた時、今まで一度も検索したことのないキーワードで、検索してみたい衝動にかられた。
『顕正会』
それまで一度も検索したことがなかったわけは、顕正会組織内で、ネットには出鱈目や創価学会のデマが多くはびこっているから、見ないほうがいい、と言われていたからだった。
ただ、今後さらに幹部になっていくにつれて、逆に後輩とかがネットを見て、質問してきたときに回答できないのも嫌だから、今のうちに少し見ておくのも悪くないだろう、と思い、検索してみた。
すると、検索結果の上位に表示された、あるページが目に留まった。
『顕正会からの脱出』
なんだろう、と思い、ページを開く。
『下野正信』
という名前が目に入ってきた。
その人物は、顕正会元本部職員で、現在は日蓮正宗の信者を名乗っている。
「はあ、本当かよ!?」思わず声が出た。
日蓮大聖人の御遺命を曲げるのに加担した日蓮正宗に、顕正会の元本部職員がいるなんてありえない。デマに違いない、と思いつつも、ページを離れることができない。
私はこの時、直感的に感じた。このホームページは、私をどこかしら後戻りできない方向へと引っ張っていくことになるだろう、と。
(第37話へと続く)
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当ストーリーはファウンダーであるShannonが実際に体験したノンフィクションです。そのため人名等は伏せています。記憶を頼りに書いていますので、万が一記憶違いなどがあった場合、すみやかに訂正します。Shannonは特定の宗教やカルトに現在属していませんし、信仰を勧めているわけでもありません。彼の体験をそのまま語ることが誰かの役に立てば、との思いで書いています。
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