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マインドフルネス関連にかぎらず、その時に思ったことを自由に綴っています


カルト幹部体験記 第17話 班長職拝命前夜
(第1話はこちら) 1999年11月後半、午前0時近く。埼玉県朝霞市。 わたしとKは、Kの紹介で始めたアルバイト先の建物前にいる。 「いやあ、本当良かったよね! これでシャノンは今月7名の入信者を出したってことだよ」。Kは誇らしげな笑みをたたえて言う。...


カルト幹部体験記 第16話 組長職拝命
(第1話はこちら) 日曜勤行に参加し、その後、常盤台公園で待っている隊長のもとへ、Kとともに向かった。 組長辞令を受け取る日がついに来たのだ。 遠くからわたしたちの姿を発見した隊長は、大きな笑顔で嬉しそうに手をふってきた。...


カルト幹部体験記 第15話 初めての総幹部会ビデオ放映
(第1話はこちら) 総幹部会ビデオ放映をやる予定のビルは、航空公園駅から10分くらい歩いたところにあった。 自動ドアを通って一階ロビーに入ると、掲示板が見えた。その日に行うイベントの予定が張り出されている。 あった。ビデオ放映が行われる予定の階を見つけて、エレベーターに乗っ...


カルト幹部体験記 第14話 右翼街宣車襲撃
(第1話はこちら) 「もうさ、常盤台公園が男子部で埋め尽くされてさ」。Kは興奮気味に語る。 ――午前9時にはすでに二、三千人の男子部が常盤台公園に集結していた。右翼の街宣車は最初、駅前ロータリーにつけていたが、やがて常盤台公園の前をノロノロと通過していく。...


カルト幹部体験記 第13話 初めての入信者、そして隊座
(第1話はこちら) 初めての日曜勤行を終え、そのまま家路につこうとしたらKが言った。「あっ、んでさ、きょう一緒に折伏(勧誘)しない?」 「おお、いいね。やろう。誰がいっかな。とりあえず何人か電話してみるね」 「いいねぇ」...


カルト幹部体験記 第12話 初めての日曜勤行、そして右翼(その2)
(第1話はこちら) 自動ドアを通って本部会館の中に入ると、目の前に階段が見えた。吹き抜けの天井を背景に、二階の仏間と思しき部屋へと上っている。 またもや人混み。人が多い場所が嫌いなわたしは、少しげんなりしつつも、Kの後についていく。 左手奥に進んで靴を脱ぎ、下駄箱に入れた。...


カルト幹部体験記 第11話 初めての日曜勤行、そして右翼(その1)
(第1話はこちら) 「そっか、了解。でも長い目で見て、何とか入信してもらえるよう、勤行のときにご祈念していこう。早く間違ったキリスト教を捨てて、正しい仏法を実践して幸せになってもらいたいよね」。Nから断りの電話があったことをKに伝えると、Kはそう言った。「ちなみに今週の日曜...


カルト幹部体験記 第10話 初めての折伏(勧誘)
(第1話はこちら) 1999年9月某日。わたしは実家の近くにあるガスト(ファミレス)に、自分にとってスケボーの師匠であり、親友であるNと、顕正会のKと一緒にいる。 わたしはいつもどおり、目玉焼きハンバーグとライスを頼み、NもKも同じものを頼んだ。もちろんドリンクバー付きで。...


カルト幹部体験記 第9話 一筋の涙
(第1話はこちら) 「でしょ!」Kはものすごい笑顔で言う。 「ああ、マジで半端じゃねえ」。わたしは“発足30周年記念幹部会”のビデオで受けた衝撃の余韻に浸りながら、そう言った。「今まで、ここまで本気で命がけの凄い人がいるなんて思わなかった。いや、まあ、それは確かに歴史上の人...


カルト幹部体験記 第8話 人生観をひっくり返される
(第1話はこちら) 「じゃあちょっとさ、ビデオを見る前に少しだけ改めて日蓮大聖人様の御遺命について話させて」とKは言った。「それを分かっていたほうが、ビデオの内容もわかりやすいと思うから」 「オーケー」 わたしは先日Kに見てみないかとの誘いを受けた、「発足30周年記念幹部会...
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